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5. まとめ

 

(1) 東京湾のダイオキシン類(表層泥)の平面分布

・本調査結果及び既往調査結果による東京湾の表層泥のダイオキシン類は、表-5.1に示すとおりである。本調査は、東京湾及び全国海域の既往調査結果と同程度の濃度範囲を示していた。

 

表-5.1 ダイオキシン類(表層泥)に関する本調査と既往調査との比較

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出典 ※1:図-4.3、付表-2参照

※2:「平成11年度 公共用水域等のダイオキシン類調査」環境庁

 

・本調査結果及び既往調査結果による東京湾におけるダイオキシン類の水平分布の傾向としては、湾奥部の方が湾口部と比較してダイオキシン類濃度が高くなる傾向がみられた(図-4.24.3参照)。

 

・本調査結果による東京湾における底質ダイオキシン類の知見は、湾内の中央部に少ない既往調査結果を補完し、東京湾全域のダイオキシン類水平分布が明らかになった。

・東京湾におけるダイオキシン類の水平分布は、湾奥部の方が湾口部と比較してダイオキシン類濃度が高くなる傾向がみられた。

・本調査と既往調査との比較では、東京湾の値及び全国値の範囲と概ね同等であった。

 

(2) 東京湾のダイオキシン類の鉛直分布と年代測定

・本調査結果による東京湾の柱状泥のダイオキシン類は、表-5.2に示すとおりであった。

・湾奥部のSt.1〜St.3(浦安沖、千葉港、東京港沖)については、1層から3層または4層にかけて深くなるほどダイオキシン類が増加し、4層から6層にかけて減少していた。ダイオキシン類の鉛直方向のピーク時の年代は、St.1〜St.3で1960年代〜1980年代であった。

・湾口部のSt.4(木更津港)及びSt.5(横浜港)では、6層から1層にかけて浅くなるほどダイオキシン類が増加する傾向がみられた。ダイオキシン類の鉛直方向のピーク時は、St.4(木更津港)及びSt.5(横浜港)ともに1999年であった。

 

 

 

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