はじめに
本調査報告書は、日本財団の平成12年度助成事業として実施した「湾内におけるダイオキシン類分布調査」についての検討結果をとりまとめたものである。
ダイオキシン類は河川を経由して湾内に流入したり、大気中からのばいじんの形で降下し海域に到達するが、その海への影響は河口や港湾区域を除き全容が明らかになっていないのが現状である。
そこで、汚染度合が高いと考えられる東京湾において、水平汚染状況(表層)、経年的堆積経過(鉛直分布、百数十年分)や発生源経路について、柱状サンプリングを用い、湾内中央部で選定した地点にて、ダイオキシン類の分布状態に関する測定調査を行い、その処置対策等について検討を行った。
調査に当たっては、学識経験者、関係行政機関の方々から指導・助言を得ながら推進した。
松尾委員長はじめ、委員の皆様方ならびに調査にご協力いただいた多くの皆様方に深甚なる感謝を申し上げる次第である。
本報告書が、ダイオキシン類に関する調査研究、対策等を推進している方々の一助となれば幸甚である。
平成13年3月
交通エコロジー・モビリティ財団
会長 大庭浩
