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○輸送コストの提示(参考)

家電リサイクル品の海上複合一貫輸送を行うには、前述したような各流通過程における業務とそれに対応したコストが付加される。

輸送コストは輸送距離や数量などによって決定されるが、そのほか需給バランス、1回当たりの輸送量、帰り荷の利用などの諸条件で大きく変動するため、実際の輸送コストの折衝にあたっては個々に積算しているのが普通である。

また、現在発表されている2社・5社グループの再商品化等料金(洗濯機2,400円、テレビ2,700円、エアコン3,500円、冷蔵庫4,600円)は、指定引取場所管理費、2次輸送費、処理費、3次輸送費などが含まれるが、その内訳は不明である。

そこで今回実証実験に協力したEMMTでは海上複合一貫輸送料金として、実証実験で得られた必要機材、保管スペース、荷捌スペース、荷役作業量、積載率などのデータ、2社・5社グループの再商品化等料金を勘案し、十分に競争力があると判断し得る家電4品目平均・家電リサイクル品1台当たり1,200円(1TEU当たり60〜70台積載を想定)を設定した。

EMMTでは今後積極的に家電製造業者にアプローチしていく計画である。

 

図7.2 輸送コストの対象

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(2) CO2排出量

1] 輸送機関別のCO2排出量

実証実験データなどに基づき、神戸港から北九州のO社リサイクル工場まで国際海上20フィートコンテナ(家電リサイクル品60台積載)を内航コンテナ船(120TEU積載可能)、台船(120TEU積載可能)、フェリー(220TEU積載可能)、陸上トラックで輸送した場合を想定して家電リサイクル品1台当たりのCO2排出量を試算した。

試算の結果、家電リサイクル品1台当たりのCO2排出量は内航コンテナ船3.36kg-CO2/台、台船2.42kg-CO2/台、フェリー6.65kg-CO2/台、陸上トラック9.03kg-CO2/台になる。

 

 

 

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