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●近代化

この記録的な資本投下は、経済の活性化には非常に重要であるが、それだけでは、われわれの交通システムのニーズに対応した改善は得られない。最新のテクノロジーを駆使し、最新の進歩領域を開拓しなければならない。それは、高速鉄道からより優れたドライバー情報システムまで、近代的なトラムからスマートカードまで、より簡単に、より安全に目的地まで移動できるシステムである。

 

●統合化

過去においてはかなり頻繁に、様々な交通サービスの形態が、別々に計画され開発されてきた経緯がある。今後はこうしたやりかたを変えていく必要がある。われわれが考える、統合化したアプローチとは、進歩した計画、容易な乗り継ぎ、よりよい交通管理、より多くのパーク・アンド・ライドなど、いかなる形態の交通サービスをも、消費者と経営上の便益のために効率的に一体化させていくものである。

 

●混雑をカットすること、大気汚染を減らすこと、選択肢を増大させること

この1,800億ポンドプランが発表される前は、道路混雑はこのまま増加し、10年間で15%増えると考えられていた。DETRの目標は、交通のボトルネックを取り除き、公共交通を改善することでこの傾向を逆転させることであり、結果として、人々が家に車をおいて公共交通を選択できる環境を実現することである。

このレベルで投資を行うには、交通システム全体に関わる大きなスケールでの変化を推し進める必要がある。計画では、全体的なフレームワークの提示、変化を遂げるために必要な事項を提示している。このフレームワークにおいては、100以上のプロジェクトが全国ですすめられ、交通問題に取り組むことになる。障害者のためにアクセシブル化された建築物には、公共の資金が投入されている。多くの意志決定が地域レベルで行われるが、このスケールでの投資がいったいどのような結果をもたらすか、つづく2010年までの改善策を見守る必要がある。

 

●鉄道利用者と貨物のために よりよい線路、よりよい列車、よりよい駅、より安全なネットワーク

乗車時間が短く、安全とサービスと快適性の水準が高い、より大型の優れた鉄道の導入。今後10年間で、旅客の50%増と鉄道貨物の80%増を達成したいと考えている。

・およそ6,000の新型車両と列車導入

・東西両海岸を結ぶ主要線の近代化とグレードアップ

・チャネル・トンネル・レール・リンク(the Channel Tunnel Rail Link)の完成

・高速鉄道の全自動列車保護装置とネットワーク全体の列車保護および警告システム

 

 

 

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