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図4-4-3-2 コペンハーゲン―マルメを結ぶ国際列車のバリアフリー化

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Sトレインの車両に関しては、2編成のみであるが、自動スロープがついた列車がすでに運行されている。1編成あたり8両で、2両目と7両目に「自転車乗車可」のシンボルイラストが付されており、その車両に自動スロープが設置されている。また、新規導入車両では、車内放送や電光掲示が自動で表示されるシステムを標準としている。

2000年7月1日に開通したコペンハーゲンとスウェーデンのマルメ間を走る国際列車は、一部の車両がホームとフラットになったアクセシブルな設計である(図4-4-3-2)。空港を経由することから大きな荷物をもった旅行者には便利である。また、自転車やベビーカーの利用にも適している。しかし、車いすではスロープが設置された車両にしか乗車できず、「荷物室のような感じがして居心地が悪い」という障害者の声も聞かれる。また、ホームの高さを調整していない一部の駅では、依然として車両との間にレベル差が生じており、完全なアクセシブル化は実現されていない。こうした駅ではホームに簡易リフトを用意して対応している(図4-4-3-3)。2000年に200万人、2005年までに年間600万人の利用者を見込んでおり、今後も整備がすすめられると考えられる。

 

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図4-4-3-3 ホームに用意された簡易リフト

 

 

 

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