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図4-4-2-9 予約センターの様子と予約端末画面

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スケジュールがうまく組めずに、利用者に対して予約時間の変更を依頼する場合の、許容時間(Window of time)は15分以内としている。

車両が空いていれば、事前予約以外の臨時のサービスの対応も行うが、トリップあたりおよそ60DKKかかるため、利用する人は少ない。

配車システムは、階段昇降、ショッピングセンター、映画館、その他の公共施設における移動の所要時間に関する情報までも組み込んでいる。この情報は利用者の介助に関する情報と合わせて計算され、介助時間もふくめた時間予測が可能である。例えば、5階に昇る時に階段を使う場合とエレベーターを使う場合の時間の差異を計算することが可能であるが、その計算の所要時間はわずか1000分の1秒である。

走行時間の計算は、2点間の距離をGISの地理データにより計算する。データには、道路の制限速度、交差点、大コペンハーゲン都市圏の全ての住所がインプットされている。計算された距離は、これまでの平均時速を参照できるスピードマトリックスを取り込みさらに精度を高めている。また、曜日や時間帯に応じた交通混雑の度合いも計算されている。コンピューターによる配車時間の計算は常に5分間のゆとりを見て設定している。

輸送計画はそれぞれの車両について行われ、1台の車両が2人またはそれ以上の利用者でシェアされる可能性も考慮され、計画が組まれる。コンピューターによる配車計画により、全輸送のうち40%をシェアライド(相乗り)にすることが可能になっている。

委託している事業者の営業拠点の多くは、コペンハーゲン市内に集中している。しかし、ドライバーが郊外の自宅に車両を持ち帰っていることが多く、都心から離れた周辺部への配車ロスはそれほど問題になっていない。

 

 

 

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