交通のバリアフリーヘの対応には、この『こまやかさ』が欠かせないのです。
バリアフリーについて、もっとみんなが気持ちをナイーブにもって、視野を広げていく努力こそが必要なのではないでしょうか」。
交通のバリアフリーについて、もっとみんなで意識を高めていこう。
萩野さんはいま、全国の約550の駅についてバリアフリーの状況と、その駅周辺のアクセスガイドをインターネットのホームページに紹介しています。「アクセシビリティガイド」と名付けられたホームページには、これまで1万件あまりのアクセスがありました。また、このホームページは、どなたでもアクセス情報やバリアフリーについての追加状況を記入できるようになっており、より最新の便利な情報が順次増えていく仕組みになっています。
「これらの作業はすべてボランティアの協力で行われています。現在はデータベースとしてはまだまだ十分とはいえませんが、アクセス件数も増える傾向にあり、情報の充実を期待しています。また、ここでは鉄道駅から外の情報、つまり駅周辺の施設などのバリアフリー情報やアクセス情報を掲載していることが大きな特徴です。」と、萩野さん。さらにこのホームページづくりに協力しているボランティアの方々が集まって、バリアフリーの一層の普及と啓蒙活動を行なっています。昨年3月には、子どもとその親たちを対象に、地下鉄の駅を使って、どんな障害を持った人が、どういう場所で不自由を感じるかを調査・体験する「キッズ探検隊」という催しを行ないました。参加者した約40名の子どもやその父兄は、まず、バリアフリーについての話を聞いた後、実際に駅構内やホームを歩きながら調査を行ないました。このイベントによって、参加者はバリアフリーの重要性を再認識したということです。
「交通のバリアフリーについて、もっとみんなで意識を高めていこう」という働きかけを、今後も萩野さんは地道に続けていくということです。
萩野さんたちが行った「キッズ探検隊」のテキスト。バリアフリーについて、わかりやすく解説されている。
■萩野さんのホームページ http://www.rei-jp.com/REI/ E-mail:m-hagino@rei-jp.com
■アクセシビリティガイド http://www.rei-jp.com/ACG/
指定法人
当財団は平成12年11月24日付けで、交通バリアフリー法第16条に規定する事業を行う法人として運輸大臣、建設大臣より指定を受けました。
−交通バリアフリー法 第16条に規定する指定法人が行う事業−
1] 公共交通事業者等による移動円滑化のための事業の実施に関する情報を収集し、整理し、及び提供すること。
2] 公共交通事業者等に対して、移動円滑化のための事業の実施に関し必要な助言、指導、資金の支給その他の援助を行うこと。
3] 公共交通事業者等による移動円滑化のための事業に関する調査及び研究を行うこと。
4] 前三号に掲げるもののほか、公共交通事業者等による移動円滑化のための事業を促進するために必要な業務を行うこと。
鉄道駅移動円滑化施設整備事業について
当財団は、平成12年度より高齢者や身体障害者の方々等の移動の円滑化を図るため、鉄道駅移動円滑化施設整備事業をすすめています。
この事業は、当財団が国及び地方公共団体から事業費の3分の2の補助を受けて、鉄道事業者との協定に基づいて既設の鉄道駅にエレベーター、エスカレーターその他の移動の円滑化のために必要となる設備を整備し、これを当該鉄道事業者に減価償却費(補助金を充てる部分を除く。)及び公租公課、保険料等の実費をもって貸し付け、概ね耐用年数を経過した後、原則として残存簿価で当該鉄道事業者へ譲渡することとしています。
(バリアフリー事業部)