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部品の供給や技術相談を、その機器のメーカーから受ける場合には、連絡を密接にして、迅速かつ的確に行うこと。

 

4・1・6 高所作業を行うときの安全について

レーダーマスト上での作業の場合には、次のことに十分注意して、安全な作業を行うように心掛けねばならない。

(1) 作業は慎重に行い、「やりやすさ」より「安全」に重点をおくこと。

(2) 必ず安全帽及び安全ベルト、又は命綱を着用すること。

安全ベルトは必ず腰より高い位置に装着し、万一の場合に人体が逆転したり、抜け落ちないようにすること。

(3) 鉄鋲の打ってある靴や油の付着した靴は、滑りやすいので使用しないこと。

(4) 滑り事故を防ぐために手袋は使用しないようにする。ただし、寒冷時には、十分注意しながら着用する。

(5) 工具や機材はロープや紐で結び、他の一端は自分のベルトや付近のステーなどに固定して落下しないようにする。

(6) 作業場所の直下位置には、危険標識の注意札を立てるか、直下で作業する者に声をかけるなどして注意を促しておくこと。

(7) レーダーの空中線部に人体が接触したり、動作中の無線用空中線に触れて電波による障害を受けないように、これらの機器の電源を断にし、かつ、主電源や空中線回路などのヒューズも抜いておく。同時に、作業中であることの注意札をこれらの機器の電源スイッチ付近に取り付けておき、更に無線局員や現場の責任者にもあらかじめ了解を得ておくこと。

(8) ペンキ塗りの直後や、強風、大雨、大雪のとき、あるいは夜間での高所作業は中止すること。

(9) つり足場などの動揺や、反転のおそれのある装置はあらかじめ点検しておくこと。

 

4・1・7 保守・整備にあたっての注意事項

(1) CRTの陽極などには、電源スイッチを断にしても、高電圧が帯電している場合がある。高電圧の部分は、手を触れる前に蓄積している電荷を箱体等に放電させること。

(2) 当該機器に結露が生じているようなときには、乾いた布で十分に拭き取ってから、あるいは暫く予熱状態で運転して乾燥させたあとに通電すること。

(3) 空中線や送受信機の保守、点検の作業中に電源を入れられると危険なので、配電盤のレーダー用電源スイッチと、レーダー表示器の操作パネル上の電源(POWER)スイッチを断(OFF)にし、かつ、表示器の操作パネルと空中線マストの下部に(作業中)という注意表示をすること。

 

 

 

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