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図2・11

 

(g) 送信管(マグネトロン)に強力なマグネットが取り付けられているので、コンパス安全距離は指定通り守らなければならない。

(h) 送受信部の出口に方向性結合器を取り付ける場合は、天井からその長さの分だけ下げなければならないが、将来ユニットの性能点検のためにも脱着可能の長さ以上に余裕をもって装備しておいた方がよい。

(i) しばしば表示器と関連して調整することがあるので、前記各項を勘案しながら、できるだけ表示器に近いところに装備した方がよい。

(2) 船体への取付場所(3ユニットタイプのみ)

送受信部は、空中線部との接続に、導波管やケーブルなどを使用するが、特に導波管は電波の伝送損失を小さくするため、最短距離で配管するとともに、ベンド類は極力少なくし、かつ、ツイスト導波管を使わなくても済むようにする必要がある。したがって、送受信部はマスト近くの船内で、ツイストを使わなくても済むような壁面に設置するのがよい。2・3・5にも詳述してあるが、ツイスト導波管は損失が一番大きいので、これを使わないで、かつ、ベンドの使用数が少ないのは良好な装備法といえる。

また、送受信部は少なからず発熱しているし、マグネトロンを用いているので、寿命の点から熱がこもる狭い場所に設置するのは避けたい。同様に、他の発熱体の近くに置かないようにする。

(3) 導波管との関連

送信機の送信電力や周波数その他の特性を測定するために方向性結合器を必要とする場合がある。このときは、送受信機のケースから出たところに方向性結合器を装備すればよい。ただ、この場合は、天井とケースとの間に適当な空間が必要となるので、その寸法等については、レーダーメーカーと相談して決めた方がよい。なお、方向性結合器が付いていない場合でも、点検保守のために、天井とケースの間は中形ドライバーが入るぐらいは、空けておく必要がある。

 

 

 

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