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図4・8 変調器と送信機のブロックダイヤグラム

 

送信パルスの幅はこの変調部で作られるパルス電圧の幅により決まるので、一般にはこの回路をパルス変調器といい、現在ではライン形変調方式が最も多く用いられている。

トリガによって、サイラトロン又はサイリスタがONになり導通するが、トリガ入力がない場合はOFFとなって、ちょうどスイッチの役目をする。このOFFのときに電源から高電圧がチャージングチョークを通ってパルス形成回路(PFN)は図4・9に示すようにコイルとコンデンサーで構成されていて、このコンデンサーに充電されるが、端子Bはパルストランスを通じて接地されているので零電位に保たれる。

 

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図4・9 PFN (Pulse Foming Network) の回路

 

PFNを充電する等価回路は図4・10に示すとおりで、チャージングチョークのLとPFNのコンデンサーCの回路に直流電圧Eoが加えられると、a点の電圧は、LCの値で決まる周期の直列振動をしてからEoになる。

はじめの振動で約2Eoの電圧に上昇したときに、サイラトロン又はSCRにトリガ入力を加えて導通させると、Cに充電されていた2Eoの電荷が挙に放電する。このときの放電に要する時間は、PFNのコイルとコンデンサーによって決まり、これがパルス幅となる。図4・11は、放電回路の等価回路であるが、この放電電流はPFNのインピーダンスとZoと、パルストランスの一次側からみたインピーダンスZpとが等しくなるように設計してあるので、規定のパルス幅で、かつ、波高値が2Eoのパルスsなってパルストランスの一次側に掛かる。

 

 

 

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