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図4・10 充電回路

 

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図4・11 放電回路

 

この高圧パルスを更にパルストランスの巻線比により昇圧して、マグネトロンが安定して発振するようにしてある。

 

4・2・3 マグネトロン

マグネトロンは磁電管とも呼ばれ、電子流と磁界との相互作用を利用した二極管である。周波数の安定度は悪いが30%以上の効率で発振し、大きなパルス出力を容易に得ることができるという利点があるので、レーダーのパルス送信用に広く用いられている。詳しくは第3章の3・1節を参照されたい。

 

4・3 送受切替え回路

送信と受信を行う場合、送信用と受信用にそれぞれ専用の空中線を用いれば切替え回路の必要はないが、コスト的にもスペース的にも無駄が多いので、一つの空中線で送信と受信を行うことが工夫された。つまり、一つの空中線に送信機と受信機を接続するのであるが、そのままでは、送信時に送信出力が空中線から空中に放出される前に、直接、受信機へ飛び込んでしまうので、受信機を送信回路から切り離す必要がある。次に反射波を受信するときは、もし、受信機に送信機が接続されたままでいると、弱い入力信号が送信機と受信機に分かれてしまい、受信のための入力信号がますます小さくなる。そこで、受信時には送信機を空中線回路から切り離すことが必要である。

 

 

 

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