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(1) インシネレータ・イマリ((株)名村造船所環境システム部)

紙屑、木屑、ゴム屑、廃プラ材から機種によっては生ゴミ、動植物性残査、廃タイヤまで14年度ダイオキシン規制の範囲内で焼却でき、規模が小さいため法的な許可もいらない焼却炉が製品化されている。

価格は、投入容量により620万円(0.6立方メートル)〜1,410万円(1立方メートル)である。悪臭・煙も出ず、残灰は約1/50となるため最終処理費用が大幅に削減できる。

 

(2) (向島ドック(株)地球にやさしい事業部)

廃油焚きで廃棄物を焼却するとともに廃熱をコジェネシステムで再利用し、ドックハウス等にも給湯できる焼却炉を開発しており、工場全体のトータルシステムとすることができる。

 

5.5.4 蠣殻処理

船底清掃作業により剥離した本船の蠣殻・海草等の処理は修繕ドックにとって不可避の業務である。特に作業用バージ等では極めて大量の蠣殻が生じるが、ここでは1日当たり500kg程度の処理を行う方策として、日立プラント建設(株)で販売する「高速バイオ発酵処理装置」を紹介する。これは、元々火力発電所の冷却水パイプに付着する蠣殻等を処理するために開発されたもので、攪拌加熱により発酵菌の活性化を図り、約24時間で1/3に減量・減容でき、トン当たりの処理費用は概ね2万円程度とされる。別添資料として本装置の導入・運転コスト表を添付したので参照されたい。

なお、本船から剥離・収集した蠣殻等をやむを得ず溜め置きする場合、特に夏場には腐敗しやすく悪臭が発生するため周辺住民に対して非常に大きな問題となる。

このような時、小型水槽(1辺1m程度)に蠣殻を入れ若干の水を流しておくことで、腐敗臭の発生を防止するとともに塩分も除去できるのでご参考とされたい。

 

5.6 修繕管理システム(スタンドアローン版)

 

5.6.1 修繕造船所訪問による作業解析

下記3点を目的として、2社の協力を得て開発者による企業訪問を実施し、現場における作業内容の調査解析と作業者の意見・要望の聴取を行った。

(1) システムの仕様と実際の作業内容(流れ)のすり合わせ

(2) 文書による過去の記録の活用等、仕様の詳細検討

(3) 作業の簡便性、操作性の向上

 

 

 

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