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5.4.2 冷却服

前項の化学防護服を着用する際の暑熱対策として、冷却服を下着として着用することが考えられる。

(株)友栄の協力により、身体冷却ユニットを組み込んだスリーピース型冷却服T350及び冷却ベストT250の資料をいただき検討した。

メーカーによれば化学防護服の下着としてはT350型(定価1着162千円〜)が推奨されているが、短時間作業であればT250型(同、83千円〜)で充分ではないかと思われる。ただし、作動時間は30〜50分と短く、冷却モジュールや氷容器、充電ユニット等一式(タイプにより100千円〜250千円程度)が必要となるため、強力ではあるが極めて限定された用途でしか採用できないと思われる。

サンワエンタープライズ(株)の「クールベスト」は、氷水に20分浸した保冷パックを用いる方式で1着が定価32千円(37.7℃環境で2時間以上保冷タイプ)〜63千円(同じく51.6℃で2時間以上保冷タイプ)と比較的安価で付属品も不要なうえ防炎タイプもある。また、同社の「ヒートベスト」は熱湯に10分浸した蓄熱パックを用いて3時間以上の保温が可能(定価1着32千円)なので、こちらも検討されたい。

なお、別添資料として以上の冷却服等の資料を添付したので参照されたい。

5.4.3 寒冷対策

寒冷な季節・地域での作業効率の向上には効率的な暖房手段が望ましい。

(株)加島のサンピッカーは、200v電源によりトータル950wの電力で作業場を暖房/照明できる兼用機である。340×600cmと比較的大型だが、38千円と安価なため導入しやすいと思われる。

 

5.5 廃油・廃棄物等処理対策

5.5.1 廃棄物分別収集

廃棄物処理の基本は廃棄物を種類別に適正に分別収集することにつきる。これにより後工程としての処理が効率化できる。

本年度は、東北ドック鉄工(株)の協力を得て、同社の工場内廃棄物分別収集の手法を見学させていただき、参加各位から高い評価を得た。ここでは同社の許可をいただき、その手法を紹介したい。

工場内の廃棄物は現場で分別され、種類別に色分けされたパレットに捨てられる。パレットはフォークリフトの能力に合わせた小型のもので、工場内の要所毎に置かれており、フォークリフトの爪で持ち上げやすいように取っ手がついている。

 

 

 

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