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10. AP226 Plib Dictionaryの解析(KHI)

10.1. Plibの概要

PlibはSTEPと同じISO TC184/SC4配下のISO 13584として標準化が進められている標準部品の中立表現に関する規格である。Plibは、Basic Semantic Unit(BSU)、Dictionary Element、Content Itemと呼ばれる3つの要素から構成されている。BSUとは、製品(部品)の性状を表すのにユニークなコードであり、このBSUを介して概念の定義(Dictionary Element)、あるいはその具体化(Content Item〉を参照することができる。つまり、BSUというユニークなコードとその値で個々の性状を表現する仕組みである(図10-1)。

 

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図10-1 BSU

 

BSUには、大きく次の3種類がある。

・Class BSU 機器などの区分を示す

・Property BSU 機器などの属性を示す

・Supplier BSU 供給するメーカ等を示す

このBSUコードの決定は、個々の応用にまかされており、規格はその仕組みのみを提供するものである。

 

10.2. AP226 Plib Dictionaryの解析

AP226では、Ship Mechanical情報について構造的な部分をSTEPが受け持ち、機器の特性や性状などはAP226 Plib Dictionaryが引き受ける。これによってSTEPの中に機器仕様に関する部分を持たなくてもよいため、非常に簡潔になると同時に、スキーマの保守性を格段に向上できる特徴をもっている(図10-2、図10-3)。

図10-4にAP226の簡易ARMとAP226 Plib Dictionaryとの関係図を示し、以下にその解説を述べる。

・Itemエンティティにより抽象的な機械システムを表現する。このエンティティは識別コードを持つClass BSUエンティティを保持している。一方Plib Dictionaryでは、識別コードがどのような具体的な機械システムを表現するのかを定義している。

 

 

 

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