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・Itemエンティティは、definitionエンティティを経由して、複数のProperty and valueエンティティを保持できる。これは、機械システムが持つ属性値をいくつも保持可能である事を表している。Property and valueエンティティもitemと同様、属性用の識別コードを保持することができ、Plib Dictionary側では、属性用の識別コードがどのような属性をあらわしているのかを定義している。

・AP226側では、識別コードだけを保持することによって、どのような機械システム(とそのシステムが保持する属性値)でも表現可能となっている。具体的な機械システムの特定と属性値がどのような意味を持つのかを知りたい場合、Plib Dictionaryを参照すれば必要な情報を取得することが可能となる。

・機械システムの定義を変更したい場合には、個々の具体的な機械システムをARMのエンティティとして定義していると、属性の追加、エンティティ自体の拡張を通して、スキーマーの変更といった時間と手間がかかるが、この仕組みを採用することで、Plib Dictionary側を修正するだけで対応できるメリットが生じる。

 

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図10-4 「AP226 ARMとAP226 Plib Dictionaryとの関係」

 

AP226 Plib Dictionaryは、以下の4種類が準備されており、AP226規格の中に正式に引用されることになっている。

・Product anomalies:装置の故障、変化情報の表現

・Materials:装置の材質に関する情報の表現

・Tasks:装置のメンテナンス等の仕事情報の表現

・Mechanical products:装置

10.2章以降には、AP226 Plib Dictionaryで定義されている具体的な機器等の実態とその属性について調査した結果をDictionary毎の階層図として示す。このDictionaryについては、現在、検証用Pilot Systemを試作中であり、今後、実用面での評価/分析を行う予定である。検証用Pilot Systemについては、別添資料6「AP226パイロットテスト」を参照の事。

 

 

 

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