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第56表 賃金体系変更の内容

2] 産業別

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(注) 1. ( )内の数字は、平成9年の調査結果を示す。

2. 平成9年調査では「業績・成果に応じた賃金とした」、「資格等級を見直した」、「定期昇給を廃止した」の項目を設けていない。

 

次に、各企業では具体的にどのような賃金項目で格差をつけているかについて、複数回答で調査した結果、「賞与」が93.4%と回答企業の殆どを占め、次いで「基本給」が83.7%、「役職手当」も51.4%と半数を超える企業で回答があった。また、格差の幅が最も大きい賃金項目については「賞与」とする企業が7割を超え、賞与の査定部分で従業員個人個人の賃金に差を付けるという方式が広く採られているという実態がうかがえる。

ア. 企業規模別

賃金格差の動向について、ここ数年間の賃金格差を「拡大するようにした」と回答した企業の割合は、「3.4千人台」及び「1・2千人台」でそれぞれ80%、66%と、前回調査結果を30ポイント前後上回っており、今後の方向についても「拡大させる方向」と回答した企業の割合は、「3・4千人台」が94%、「1・2千人台」が79%と高い割合を示すなど、この規模の企業で賃金格差の変動が大きい一方で、「千人未満」では「拡大するようにした」と回答した企業の割合は47%と半数に満たず、この規模の企業では賃金体系の変更が進まないことと同様に、個人個人の賃金に差をつけることもまた難しいということであろうか。

いずれにしても、賃金制度が能力主義、業績主義に移行していくことは時代の趨勢でもあり、今後、賃金格差はますます拡大していくことになるのであろうが、格差をつけるに際しての明確な基準作りがまず求められることとなろう。

 

 

 

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