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3] 航路区分(相違点)

東京〜苫小牧航路が貨物フェリーで旅客を輸送対象としていないのに対し、川崎〜日向・宮崎航路は旅客フェリーであり、貨客両用となっている。このため、東京〜苫小牧航路では旅客輸送の収入がないが、船価(客室の艤装費)、船員費等のコストも割安となるほか、同一船型の場合、貨物積載能力を高めることが可能となる。

 

(3) まとめ

以上の検討を踏まえると、東京〜苫小牧航路と川崎〜日向・宮崎航路は所要時間や運航体制において類似していることから、2隻デイリー体制を維持したまま、東京〜苫小牧航路と同様に、特積みトラックの集荷時間に合わせ、出発・到着時刻を現在より遅い時間に設定することが可能である。

この場合、特積みトラック等の新規フェリー利用が期待されるが、以下に示す各点について留意しながら、ダイヤ変更の可能性を検討する必要がある。

・東京〜苫小牧航路と比較して、特積みトラックを利用する下りの雑貨類の貨物量が少ないこと

・出発および到着の時刻が現在よりも早いほうがよいとされる畜産品が利用できなくなる可能性があること

・旅客フェリーであることから、ダイヤ変更に伴って旅客需要に影響が及ぶ可能性があること

・特積みトラック等の利用に際して、無人航送に対応した集配体制を整備すること

 

 

 

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