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○他の小売業者と共同で、商品毎の物流センターを整備し、そこから両社の各店舗へ配送する体制を構築

一部の大手量販店は、自社の店舗網が薄い地域において、その地域の地元量販店と連携して共同で物流センターを設置し、そこから両社の各店舗へ配送を行っている。

 

【大手量販店の事例】(H社)

・大阪で、ローカルスーパーと共に共同物流会社を設立し、生鮮食料品用の「生鮮品センター」と、加工食品と日用品用の「ドライ・グロサリーセンター」の2ヵ所の物流拠点を量販店側で設け、共同物流会社が運営している。このセンターから、兵庫、大阪、和歌山、奈良、京都の両社店舗(各60店)に配送している。

 

○家具卸売業者を巡回・集荷して商品を自社倉庫に集約し、そこから各店舗へ配送

宮崎県に本社をおく家具小売業者においては、福岡の家具卸売業者を巡回・集荷して、福岡の倉庫にいったん集約し、そこで宮崎県内の各店舗別に商品を仕分けして、配送している。

 

【宮崎県に本社をおく家具小売店の事例】(L社)

・福岡県大川周辺に集積している家具卸売業者を巡回・集荷して、大川の倉庫で集約・宮崎県内の4店舗別に仕分けして配送している。

 

2] 小売業におけるメーカーからの直接仕入れの動き

○大都市圏の加工食品メーカーから大ロット品を中心に鉄道を利用した直接仕入れを実施

鹿児島県に本社をおくスーパーでは、特売品を中心とした大ロットで仕入れる加工食品について、東京や阪神地域の加工食品メーカーから、鉄道を利用して直接仕入れている。

 

【鹿児島県に本社を置くスーパーの事例】(J社)

・東京や阪神地域の加工食品メーカーから、直送化の引合を受け、JR貨物のコンテナを利用して仕入れている。

 

○大量仕入のDIY商品についてメーカーから直接仕入れを実施

宮崎県に本社をおくDIY小売店では、施工業者等のプロも使用できる大量仕入のDIY商品については、全国各地のメーカーから直接仕入れている。

 

【宮崎県に本社を置くDIY小売店の事例】(M社)

・施工業者等のプロも使用できる大量仕入のDIY商品については、全国各地のメーカー(神戸、大阪等)や産地問屋(新潟等)から仕入れている。その際の輸送ルートは仕入先の選択であるが、全国各地から直接輸送する場合と、福岡などに設置したデポから輸送する場合があるようである。

 

 

 

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