日本財団 図書館


■音声情報の提供方法への配慮

ジェットフォイルは運航時のエンジン音が大きく、一般利用客への案内のほか、視覚障害者への音声情報の提供の妨げとなる。この点に関して、聞き取りが難しい聴覚障害者や音声情報が不可欠である視覚障害者等をはじめとした身障者等に対しては、係員により補助的に情報提供を行うなどの対応が必要となる。また、オンシーズンなどには、ボランティア等の協力を得ることも必要と考えられる。

 

4] 港湾までのアクセスのバリアフリー化

■商業施設「夢彩都」との連携強化

本航路の利用者は、長崎市内を中心とした本土への通院や買い物などが想定されることから、大波止ターミナルから長崎市内へのアクセス性の拡充が重要と考えられる。

ただし、現在の大波止ターミナルの利用者のみでは、バスの輸送需要が少ないことが明らかとなっている。

このため、ここでは、大波止ターミナルに隣接しているショッピングセンター「夢彩都」との連携を強化し、同ショッピングセンターの輸送需要をあわせ、一定需要を確保した上で、大波止ターミナルのバス路線の拡充を図ることを検討する。

バス路線の拡充に向けた方向性としては、第一に、現在、主に宝町方面へと運行されている3路線を、繁華街や官公庁街方面などへと路線網を拡充することが想定される。また、現行のバス路線で、大波止へ停車する路線についても、夢彩都と大波止ターミナルの利用者により一定の需要を確保すれば、路線を迂回して大波止ターミナルに停車させることも可能である。

 

■バリアフリー対応の車両導入の推進と共に当面は乗務員によるソフト面の支援を強化

港湾とのアクセス交通である路線バスの車両においてもノンステップバスやワンステップバスなどの低床車両の導入等、ハード面でのバリアフリー化を促進する事が望ましいが、輸送需要の少なさ等により推進が難しいことから、当面は乗務員による介助や案内の充実など、ソフト面での支援を強化することが望ましい。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION