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(6)出現種の特性

1] オナガ

人家近くの公園や農耕地等に生息する。群れ生活を基本とし、一定の行動圏をもち生活している。ただ、分布が局地的であるため、調査地ではたまたま瑞穂町駒形富士と小平市中島町のみで確認された。丘陵周辺では、大きな公園等で比較的よく見られる。

2] ホオジロ

丘陵でも谷戸のアシ原や畑の周辺の草原や林縁、藪にすむ。冬期には群れになるが、平地林では少ない。今回は、林の周囲に耕作放棄後の草原が隣接している所沢新町で確認された。

3] スズメ

人家近くの農耕地に生息し、今回は所沢新町、日比田、宮寺の3地点で確認されたが、いずれも広い農耕地に隣接した林であり、群れを作っていた。

4] モズ

留鳥として一年中生息し、丘陵では谷戸や畑に隣接した木や電線等でみられる。今回は、宮寺1ヵ所のみの確認となった。平地林でも、まとまった面積があれば普通に生息している。調査日数を増やすことで確認できるものと考えられる。

5] カワラヒワ

丘陵よりも農耕地周辺に生息し、冬期には群れを作り、林縁や草原等に大群で見られることも多い。宮寺と所沢新町のみの確認となったが、広い草原が周辺にある調査地の特性によるものである。

6] ムクドリ

この種も、丘陵より農耕地周辺や都市公園に生息し、冬期には群れを作る。農耕地周辺では、屋敷林や電線等に大群でねぐらをとることもある。今回は、農耕地に隣接した平地林と、小平市小川町のような都市公園の平地林で確認された。

7] カケス

春〜夏に亜高山地帯で繁殖し、晩秋になると平地へ下りてくる。コナラなどのドングリを食物とし、単体もしくは数羽で、平地林や屋敷林で越冬する。今回確認できた地点は小手指町の1ヵ所であった。平地林より丘陵の広大な森林を好むため、確認例が少なかったようである。

 

 

 

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