V おわりに
市民局公聴課で調査した平成12年度市民意識調査「市政評価と市政要望」の報告書がある。
これは、今後の市政運営の参考とするため、市民の市政に対する評価と要望を調査するもので、昭和62年4月から毎年度実施している。
調査項目については、「ごみ処理とリサイクル」、「観光・イベント(催し物)の振興」、「市役所の窓口サービス」、「救急医療対策」、「高齢化社会対策」など市の主要な事務・事業6分野33項目について行い、市内に居住する20歳以上の3,000人を調査対象者として調査を実施しているものである。
市政評価では、上位順に
1] ごみ処理とリサイクル
2] 河川の浄化・整備
3] 公園や街路樹の整備
と続いている。市営住宅の整備などの住宅対策は18位となっている。
一方、市政要望では、
1] 高齢化社会対策
2] 駐車対策
3] 青少年の健全育成
と続き、住宅対策は16位である。
この住宅対策については、評価、要望共に中位に位置し、この傾向はここ3〜4年変動が無い。
さらに、男女の性別、10歳毎に区分した年齢別、職業別に見ても、評価も要望もほぼ中位にある。
また、評価をみると、居住年数別では1年未満よりも2年、3年の居住者の評価が上がっており、5年、10年以上の居住者になると概ね中位の評価をしている。
一方、要望では、1年未満は高く、2年、3年と下がっているが、これも概ね中位の要望ランクにある。
これをどう診るか、観点はいろいろあるだろうが、手前味噌に言えば、既に多種多彩な事業手法のもとに、十分な住宅施策が講じられていると言えるのではなかろうか。
北九州市は地形的にも緑豊かな山々が後背地にあって、市街地は細長く展開している。交通網も整備され、通勤・通学にもさほど時間を要しない。
都心や中心市街地の周辺に、市営、住宅供給公社、住宅都市整備公団など大規模にしかも良好な居住環境と利便性を備えた市街地住宅が供給されている。