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この反省から、市の基本構想を全面的に改め、昭和63年に策定された「北九州市ルネッサンス構想」において、今後の都市経営の方向として「集中型都市」を目標に掲げ、百万都市の顔に相応しい都心づくりを進めていくという「都心・副都心構想」を前面に打ち出した。

 

2 都心・副都心の位置付け

ルネッサンス構想では、都市機能が集積し、都市の骨格を形成する都市軸として、門司区から小倉北区、八幡東区、八幡西区に至る東西軸と若松区から戸畑区、小倉北区、小倉南区に至る南北軸、さらに黒崎から南方向への南北軸といわゆるπ(パイ)型の軸を設定した。

その上で、東西軸と南北軸が交差する小倉北区の中心部を“都心”、都市軸が分岐する黒崎地区を副都心として位置付けて、地域全体の均衡ある発展に配慮しながらも、都心・副都心への機能の集積強化を進めている。

 

3 都心・副都心の方向性

(1) 都心

〜百万都市の“顔づくり”〜

JR小倉駅を中心とする小倉北区の市街地において、商業機能、業務機能、コンベンション機能、アミューズメント機能、行政機能など、高度で多様な都市機能の強化に向け、小倉駅前東地区市街地再開発事業やモノレールの小倉駅乗り入れ、紫川マイタウン・マイリバー整備事業、小倉駅北口コンベンションゾーンの整備などを推進し、百万都市としての“顔づくり”を進めている。

都心エリアは北九州市のシンボルとしてのみならず、下関市や苅田町、行橋市など周辺市町村を含む200万人に及ぶ北九州広域都市圏の中核としての役割を果たすことを目指している。

現在、室町一丁目地区市街地再開発事業など、紫川の景観を活用して、商業機能、文化機能、情報発信機能を持つ近未来型の魅力ある拠点づくりを進めている。

 

1] 小倉都心部の整備計画と整備状況

小倉都心部のエリアは、おおむね南・東側は国道3号、西側はJR日豊本線に囲まれた区域と小倉北口を含めた約500haである。

平成4年に策定された「都心の都市基盤整備計画」では、地区の性格により、都心部を次の三つのエリアと都心外延部に分けている。

 

 

 

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