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■第1の海の間奏曲

マックスはたったひとりで海に漕ぎ出し、いく日も、いく晩も、何週間も、1年以上も過ぎた。ある夜明け近くには大きな海のかいじゅうが現れるが、マックスが命令するとまた消えていった。やがて島が見えてくる。

 

第4場 かいじゅうたち

島にはヤシの木や洞窟がある。マックスが舟をつないでいると、遠くから唸り声が聞こえてくる。洞窟からかいじゅうたちが現れて、マックスを脅かす。連中のしぐさはなにやら滑稽だが、いつなんどき手に負えなくなるかわからない。そのへんてこな振る舞いをしばらくじっと見ていたマックスだが、ついにかいじゅうたちをどなりつけ、目玉をにらみつける。するとかいじゅうたちはおとなしくなった。マックスはまわりの様子を調べようとするが、常にかいじゅうたちが忍び寄って来て襲いかかろうとする。そのたびに、マックスは魔法のにらみで連中を服従させるのだった。

[レチタチーヴォとムジカ・インテルナ――かいじゅうアンサンブル1(叫び)――パントマイム]

 

第5場 戴冠式

マックスが腕を挙げると海が消え、空は曇り、稲光がして、森はうっそうとしてくる。小さな山羊のかいじゅうが王冠を運んできて、マックスのまわりで踊り、じらし、王冠をマックスの手の届かないところに置く。かいじゅうたちは列を作り、「かいじゅうたちの王様」としてマックスに冠をかぶせる。

[山手かいじゅうの踊りを伴う変換の音楽――かいじゅうアンサンブル2(歌)――戴冠の音楽]

 

第6場 かいじゅうたちのどんちゃんさわぎ(ワイルド・ランパス)

お祝いの宴会が始まる。マックスとかいじゅうたちは大騒ぎして、踊りまくる。ばか騒ぎが頂点に達した時、めすのかいじゅうツィッピーが、手がつけられないほどはしゃぎ始める。突然マックスは踊りをやめるよう命令し、連中を夕食抜きで寝かせてしまう。かいじゅうたちは叱られた子供のような反応をするが、すぐにあくびをして寝入ってしまう。

[ワルツ、マズルカ――かいじゅうアンサンブル3(あくび)]

 

第7場 ひとりぼっちのマックス

ひとりになったマックスは、冠をはずし、テントのそばに座り込んで、自分の家のこと、ママのこと、大好きなあたたかいスープのことを思う。そしてかいじゅうたちを起こさないように抜け出し、島の端まで行って舟に乗ろうとする。

[アリア]

 

 

 

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