第8場 別れ
かいじゅうたちは目を覚まし、脅かすように舟に近づいてくる。マックスが舟に乗り込んだとたん、連中は急にやさしげな態度で話しかける。「行かないで。お前を食べちゃいたいほど好きなんだ!」――かいじゅうたちが激していく中、舟は岸を離れる。
[かいじゅうアンサンブル4(ささやき)――かいじゅうの五重唱と退場の歌]
■第2の海の間奏曲
ふたたびマックスはたったひとり海の上。やがて森も舟も消えていく。
第9場 マックスの部屋
マックスの部屋が見えてくる。テーブルの上にはお盆。そこには夕食が置いてあったのだ。マックスはスープを見つけて、飲んでみる…まだあたたかかった。
[カデンツァ]
国塩哲紀(東京オペラシティ文化財団)