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(3) 今後の展望

 

中緯度沿岸域における海岸、砂浜、干潟、藻場の造成については、最新の海洋工学との連携が不可欠である。一方で、サンゴ礁やマングローブなど低緯度沿岸域の保全、修復、創生技術の開発は、今後の技術開発の視点として必須である。沿岸域での環境汚染に対しては、環境汚染を未然に防ぐことが第一であることは否めないが、生態系機能を解明するための様々なアプローチや、マリンバイオテクノロジーを応用した生物的浄化作用の研究の今後の進展が期待される。

 

3.6.3 海洋環境修復

 

(1) 概要

 

人為起源の化学物質の流入により、海水の他、魚介類を含むほとんど全ての海洋生物から有害物質が検出されている。表3.6.3-1に、海洋で検出される人為起源の有害物質を示す。海洋の化学物質汚染では、食物連鎖の高次に位置する動物ほど、その化学物質が高濃度に濃縮されていく傾向がある。

 

表3.6.3-1 海洋で検出される人為起源の物質

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