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北極海航路?東アジアとヨーロッパを結ぶ最短の海の道?

 事業名 北極海航路開発調査研究
 団体名 シップ・アンド・オーシャン財団  


●ムルマンスク海運会社(Murmansk Shipping Company)  (本社、ムルマンスク)

●北方海運会社(Northern Shipping Company)  (本社、アルハンゲリスク)

●北極海海運会社(Arctic Shipping Company)  (本社、チクシ)

●極東海運会社(Far Eastern Shipping Company)  (本社、ウラジオストック)

●プリモルスク海運会社(Primorsk Shipping Company)  (本社、ナホトカ)

砕氷船は国家が所有し、民間の船会社または港湾管理者に運航を依託している。従って、ムルマンスク海運会社が運航依託を受けている原子力砕氷船の維持費は、国家から支給されるはずであるが、滞っているのが現状である。また、これらの船会社は、連邦政府が規定したNSRの運航料金と必要経費との較差、ルーブルの下落による海外運航益とNSR運航益の較差、減少する輸送量に対する砕氷船維持費などの固定費増などの問題に直面している。やや古い1993年の実績では、NSR収入の経費に対する割合は67%であり、一方、海外航路の場合は240%であった。即ち、NSRは運航すればするほど赤字が膨らみ、海外航路は大幅な利益をもたらす構造となっている。上記SMTフリート5社の海外航路の貨物取扱い高は、全体の26%に過ぎないが、売上では63%に達し、利益の75%を占めている。これらの海外航路の収益から砕氷船、国内輸送、船員費、船団の保守費などを補填している。また砕氷船を北極海ツアーの観光船として海外の旅行社とチャーター契約し、経費の補填に努めている。

 

4.4.3 北極海航路へシフト可能なトランジット貨物

 

NSRに期待される輸送の性格

輸送の信頼性はコストにまして重要である。近い安いだけではNSRを選定する判断とはならない。定時性が要求されるコンテナは不向きである。また、温度差による荷物の劣化が懸念されるような高級な貨物も不向きである。運ぶとすればバルク貨物などの低級な貨物に対応するのが、最初の現実的なNSR利用シナリオと分析する海運会社が多い。

 

NSRヘシフト可能なトランジット貨物

NSRの沿岸の港に寄ることなくヨーロッパとアジア/北米西海岸を直接結ぶトランジット貨物は1995年には10万トンに過ぎない。NSRが信頼性のある安価な輸送手段となれば、潜在的にスエズ経由の航路に代わる貨物の輸送ルートになる可能性を秘めている。トランジット貨物の傾向を分析するためには、NSRの輸送システムとしての特性と潜在的な貨物の量と質について考えることが必要である。輸送方法の選択を考える際にはコスト競争力が重要であるが、同時に輸送の信頼性、確実性も大きな荷主の判断基準である。NSRは単純に近くて安い輸送ルートであると言うだけでは十分ではなく、NSRが荷主の要求にかなう十分な信頼性を提供することが前提条件となる。

現在の潜在的な荷動きから、NSRのトランジット輸送に適する輸送形態を考えることにする。NSRのトランジット貨物を増加させるためには、現在スエズまたはパナマ運河経由で輸送されているEU、極東、北米西岸間の貨物をNSRヘシフトすることが必要である。EUから日本、韓国、中国、香港、台湾の5カ国に輸出されている石油製品、鉱石、肥料、穀物、金属製品、化学品、セメントの輸出量は1,600万トンに達する。また潜在的には自動車、電化製品、コピー機、電子部品などの貿易もある。

 

 

 

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