(6) 沈没船からの湧出(平成8年6月:来島海峡)
衝突で沈没した自動車運搬船から燃料油であるA重油39kl、C重油128klが数ケ月にわたり湧出した。
この事故は、現場が水深約70mかつ潮流の速い海域であり、船体の引揚げ、油の湧出口の閉鎖等が不可能であったために、定常的に少しずつ油の湧出がつづいたもので防除作業は、油処理剤の散布を主として実施したが、長期間を要することとなった。
3. 原油の事例
(1) 原油ガスヘの引火(昭和40年5月:室蘭)
タンカーヘイムバード号(35,355トン)の右舷前部がドルフィンに衝突、水面上2mに破口を生じ原油が流出した事故。
30分後接近した作業船が火源となり原油ガスに引火、瞬時に周辺海上が火の海と化した。