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なお、分野数年ついては、作業上や可視化の都合を考慮して任意に決めたものであり、今後データベース化する場合には、可能な限り増やすべきではある。しかしながら、理解し易さに重点をおけば、分野数はビジュアル上効果的であることを優先し、むしろグローブ(つまり切り口とか視点)を別にすることで関連性を見るのが得策との配慮がなされていることは明記しておかねばならない。

このような当初のモデルタイプグローブ構築によって、海洋科学が自然科学という大粋の中でどのような位置を占めるかが理解でき、かつ海洋科学の諸局面あるいは近接・隣接の学問とのさまざまな深さでの関わりが見えてくるのである。海洋生物学と生物海洋学との発想の違いは、名称だけからはほとんど理解できず、グローブでの点群分布パターンがあって始めて意味がわかる例である。

海洋学がOceanographyとMarine Sciencesの2つの顔を持つものとして扱われてきたために、日本語センスで「海洋誌」的受けとめ方が優先し、「海洋地理学」(MarineGeography)の「意味付けが不十分になってしまっている構造も見出せよう。

プロジェクト展開の次の段階は、より多彩な「海洋の研究」の描出を目的に、関連分野をさらに拡大すると共に、内部構造のディテールズにも切り込むことであった。その例としては次のような4例

古生物学関連(40分野)

近代水産科学関連(48分野)

マリンレジャー(基礎分野)関連(43分野)

マリンレジャー(種目)関連(46項)

がとり上げられている。以上は、立体目次手法の立場で表現するならばモデルグローブの単純球(シンプルグローブ)型の形式をとった整理パターンであった。

 

 

 

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