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7. 二酸化炭素データの管理システムについての調査

海洋における二酸化炭素に関するデータの収集・管理状況の調査を行うため、11月9〜18日の期間、小熊幸子が米国ノックスビルにある二酸化炭素情報解析センター(CDIAC:Carbon Dioxide Information Analysis Center)およびシルバースプリングにある米国国立海洋データセンター(NODC:National Oceanographic Data Center)を訪問した。CDIACでは海洋の二酸化炭素データのデータ管理システムについて調査し、担当するA.Kozyr博士とを訪問し、CDIACにおける二酸化炭素データの品質管理方法、メタデータの作成・管理方法、について意見交換を行った。品質管理方法としては、客観的統計的手法のみでなくKozyr博士と主任研究者が目で見て判断するという主観的方法もとっている。メタデータについては、データ検索を考慮した新しいフォーマットの確立をはかっているとのことである。NODCでは、P.Murphy博を訪問し、化学データに管理について調査を行ったがと、メタデータを文章ではなくコード化して、データと一括管理することを計画しているとのことであった。

 

8. 中国国家海洋情報センター等訪問

諸外国の海洋データ管理機関との連携を強化するための研究連絡の一環として、今年度は、11月21〜27日の期間、中国の国家海洋情報センター(天津)および国家海洋環境予報センター(北京)を永田豊が訪問した。それぞれの機関で、海洋データ管理の実際を調査するとともに、今後の協力関係について懇談した。また、この機会に両機関で、MIRCが開発した海洋データ品質管理ソフトウエア(英語版)と関連する使用するパラメータの設定等の技術的に問題について講演するとともに、実際にコンピュータでソフトの実演を行った。好評を得たので、ソフトウエアのコピーを両機関に贈呈した。

 

9. その他の国際活動

この他の国際関連活動としては、1月31日〜2月3日に紋別市で開かれた第14回オホーツク海と流氷に関する国際シンポジウムに、永田豊・岩田静夫が出席し、研究発表1件を行った。また、永田豊はベニスにあるイタリア国立海洋研究所を6月2〜3日に訪問し、イセエビの行動と光環境についての講演を行った。さらに、永田豊は、10月1〜6日ノボリビルスクにあるロシア科学アカデミーシベリア支部の計算センターを訪問して、日本近海の黒潮の特性についての講演を行った。

 

 

 

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