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4. Coastal Zone99

米国では、沿岸域の開発に伴う環境悪化が大きくとりあげられており、関連する法律が州ごとに制定されてきている。このような問題を討議する場として、国際会議が2年に一度の割合で開かれているが、今回のCoastal Zone99は7月23〜29日に、サンデイエゴ(米国)で開かれ、MIRCでは岩田静夫を派遣した。この会議では2020年をターゲットとして、沿岸人工の増加と環境悪化の傾向予測と、それに対する行動計画がテーマであり、「The People,theCoast,the Ocean:2020」という副題がつけられていた。討議の範囲は、自然科学・工学から社会経済学にまでおよび、問題を総合的に捉えて管理問題を考える取組みが印象的であり、それにかかわるデータ・情報の収集・交換の重要性を認識させられた。

 

5. PICES総会

PICES(North Pacific Marine Science Organization:北太平洋海洋科学国際機関)は、日・米・加・中・韓・露の6ヶ国が参加している北太平洋に関する海洋科学の振興と海洋データ交換の活発化を目指して国際機関である。特に、その中に置かれているTCODE(Technical Committee on Data Exchange:情報交換専門委員会)は、MIRCの活動と密接に関係する委員会である。その総会は、毎年10月に開かれているが、本年10月8〜16日に、ウラジオストックで開かれた総会では、その中で、このTCODEが主催する「Workshop on the application of scientific visualization to marine ecosystem analysis」が開催された。MIRCからは永田豊・鈴木亨の2名が参加し、このワークショップでMIRCの開発した品質管理ソフトウエアの紹介とそこで用いられるべき諸種のパラメータと地域的な海況の関係に関する2つの発表を行った。また、TCODEの委員会、POC(Physical Oceanography and Climate:海洋物理学と気候)科学委員会等に出席して、情報収集を行った。

 

6. WESTPAC-IODE会議および海洋学および海洋科学に関する国際セミナー

これについては、MIRCの普及啓蒙活動の章で、詳しく報告されているので、それを参照されたい。

 

 

 

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