グリーフケアについて、いくつか学びがあった。亡くなられた患者さんのお見送りの前に、お祈りの時間があった。この時間は、患者さんの死を悲しむとともに、「生」に敬意を表する機会でもあると思う。家族にとっては、その方とともにあった人生を振り返り、お別れをする機会になる。これがグリーフケアになると考える。また、生前から患者さんのケアに参加することもグリーフワークになるだろう。そして看護婦は、家族が患者さんとよい関わりがもてるように援助する必要がある。
(2)について
それぞれの医療スタッフが緩和ケアの理念を理解し、同じ思いでケアにあたることが大切であると考える。そして、お互いの専門性を理解し、チーム医療の在り方について考え、支え合っていく必要がある。また、一人ひとりがチームのメンバーを信頼することが、良いチームワークにつながるのだと考える。チームワークが十分に発揮されたときの素晴らしさを体験することができ、これから参考にしていきたいと思う。
(3)について
ホスピスは「死」を支える場所という思いがあったが、「生」を支える場所であるという考えを知ることができた。そして、それにふさわしい環境についても学んだ。患者さんだけではなく、家族にとってもよい環境でなくてはならない。これは「心からのもてなし」というホスピスの考えに基づくのではないだろうか。この援助をするためには、まずライフスタイルを知ることが必要で、さらにそこから十分な話し合いをもとにケアの幅を広げることが大切であると考える。単に病室としてでなく、残されたわずかな時間を生きる場所としてとらえる必要がある。
3について
1:5:1の人数ではとても負担であると感じた。また、医師が少ないことも病棟運営において大きな問題であろう。少ない人数でより良いケアを提供するためにも、チーム間で連携をとり、助け合っていく必要があると思う。
看護方式については、十分検討して決める必要があると考える。プライマリーによる個人の負担の増強については、特に留意が必要であろう。スタッフ同士で支え合うようにシステム作りをすることも必要だと考える。
その他の学びについて少し述べる。
地域の婦人学級がホスピス見学に来ていたとき、「死」についていろいろな話をしていた。このような活動は、「death education」としての役割を担っていると考える。一般の人が生き方や死に方について考えるきっかけになるだろう。このような活動が広まっていけばと思う。
様々な講義を受けた後の実践であり、学びは多かった。この学びを活かせるように今後も努力していこうと思う。
実習でご指導下さった神戸アドベンチスト病院の皆様に感謝したい。