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(1) 荒天での航行能力が不十分であるため、気象・海象の変化を早くつかみ、荒天となることが予想される場合には、事前に中止する勇気を持つこと。

(2) 乗船者は、救命胴衣を必ず着用すること。

救命胴衣を着ていると動きにくく、夏場は暑いと言った理由で着用されていない場合がありますが、多少の不便は我慢し、運航中は自分のため、家族のため、救命胴衣を常時着用しましょう。

(3) 機関、操舵装置等の設備、機器はマリーナ等にまかせきりにせず、自分でも日頃から点検整備をして熟知しておくこと。

(4) 海図等の水路図誌を備えておくとともに、使用方法を熟知しておくこと。

(5) 運航中は、見張りを十分に行い他船の動向に注意するとともに、周囲の状況に応じて適切な速力で航行すること。

また、漂泊中や錨泊中であっても適切な見張りを行うとともに、自船の位置を定期的に把握しておくこと。

(6) 海上衝突予防法、港則法及び海上交通安全法などの海上交通ルールを熟知するとともに遵守すること。

(7) プレジャーボートは、比較的容易に操船できることから、同乗者(無資格者)に操船を委ねがちですが、このようなことは直接、事故に結びつきやすいので厳に慎み、また、初心者等の不慣れな運航者は、できるだけベテラン運航者のアドバイスを受けながら操船すること。

(8) 次のマナーを厳守すること。

1] 海水浴場や漁具の設置海域等の近くはできるだけ離れて航行し、高速航行したりジグザグ航走する等海浜レジャー者や漁業関係者等に迷惑をかけるような行為をしないこと。

2] 油やゴミ等の廃棄物は、絶対海に捨てないこと。

3] みだりに大きなエンジン音をたてないこと。

4] 他船との死角を生じやすい島や岸壁の近くはできるだけ避けて航行すること。

(9) 船内では、船の片側に集まったり、むやみに立ち上がったりすると転覆する危険性が増えるので移動には十分注意し、また、気化したガスが船底に充満している場合があるので、定められた場所以外では喫煙せず、ビルジの量、エンジン音、排気ガスの色及び潤滑油、冷却水の温度等にも注意すること。

(10) 夜間航行に際しては、より厳重に周囲の見張りを行うとともに、灯台、灯標、著名物標等を確認し、更に海図で位置を確かめながら航行すること。

また、昼間のうちに、海上での工事・作業場所や漁業施設の設置状況等を把握しておき、海図へ記入することも有効な手段です。これらの状況が把握できていないと、プロペラに漁網を絡ませたり、護岸へ衝突するといった事故を招くことになります。

 

 

 

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