日本財団 図書館


(11) 自動操舵装置を使用している場合は、自船の位置を確認しながら航行すること。

自動操舵装置は、風向や潮流の影響を補正しながらコースを航行するように設計されてはいません。自船の位置を確認せず、装置にまかせたままにしておくと、当初定めたコースより風下側のコースを航行していたり、ともすれば衝突、座礁などの海難の原因となります。

(12) 事故の発生等緊急時に備えて無線設備、携帯電話等の連絡手段を確保しておくとともに、目的地、入港時間等の航海計画を関係者に知らせておくこと。

出港前には、無線機の通信テストや携帯電話の通話可能範囲か否か、忘れずに確認しましょう。

(13) 入港後は、船が流出して船舶の航行障害にならないよう、また、遭難の誤解を招かないようにしっかりと係留するとともに、雨水や波の打ち込みを防止するためハッチなどの開口部は確実に閉鎖し、関係者に必ず入港の連絡をしておくこと。

 

この他、当庁のパンフレット「海難0へのチェックポイント」でも海難防止の基本的な注意事項が記載されていますので、活用して下さい。皆さんが安全に楽しく、プレジャーボート等の運航にあたっていただけるよう願っております。

 

4. コンピューター2000年間題(Y2K)について

(1) 2000年問題とは、西暦を下2桁のみでプログラムされたコンピューターが、1999年や2000年になったときに、西暦1900年と認識したり、99を無効なデータと判断したりすることにより、誤作動を起こす可能性があることをいいます。小型船舶においても一部の機器で2000年問題が発生する可能性があります。

(2) イ 2000年問題が発生するとGPS受信機の自船の現在地がおかしくなる、オートパイロットが正常に動作しなくなる。電子海図の表示がおかしくなる、無線通信機が使えなくなるなどの不具合が起こる可能性があります。

ロ 船舶用GPS受信機を例にあげると、発生し得る不具合は機器により異なりますが、具体的には、

1] 日付情報の異常

2] 位置情報の異常

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION