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〔事例 7〕起動電圧低下

10月11日、モーターボートK号(2名乗船)は、神島沖で錨泊のうえ、魚釣りをしていたが釣り場を移動するべく、ウインチでアンカーロープを巻き上げていたところ、バッテリーの電圧が下がりウインチが停止したことから電圧を回復させるため機関の起動を試みたが、バッテリーの電圧不足により起動できず航行不能となったもの。

K号船長からの携帯電話により当庁へ救助を要請、巡視艇により救助された。

◎主たる海難の原因 取扱不注意

 

〔事例 8〕転覆/推進器障害

11月28日、鬼崎港沖にてセーリング訓練中のヨット1隻(2名乗船)が強風によりメインセイル等が破損し航行不能、別のヨット1隻(2名乗船)が強風と高波により転覆したもの。

さらに、付近海域にて監視していた小型船(8名乗船)が、メインセイル等が破損し航行不能となった前期ヨットの救助作業を実施中、曳航索が推進器に絡まり航行不能となったもの。

各乗船者は同僚艇及び付近漁船により救助された。

◎主たる海難の原因 気象・海象不注意(ヨット)/操船不適切(小型船)

 

以上のように、事故事例をいくつか紹介しましたが、これらはいずれも運航者が、プレジャーボート等を運航する際、十分な見張り、適切な操船、気象・海象の把握、発航前検査等の基本的事項を守っていれば、十分回避できた事故であり、これらの事例を教訓として、より一層の安全運航につとめられるようお願いします。

 

3. プレジャーボート等の運航上の注意事項

プレジャーボート等の運航者あるいは同乗者は、運航中の事故及び迷惑行為等を未然に防止するために、次の事項に注意しましょう。

 

 

 

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