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図4

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へ 設置場所

当然、前記空白域の中にある場所または空白域に近接した場所で、防災関係担当者やレジャー関係施設管理者などの関係者が常駐し、または直ちに行ける場所に設置することが望ましいこととなります。

 

成果と今後の対応

 

(1) 評価

平成十一年度の公開実験開催地でのアンケート調査の結果では、有用であるとの意見が多くみられました。また委員会においても、この信号を聞き・見た人々に「津波警報が発令されたこと」を認識させ次のような行動をとらせる「アテンションコール」として有用であるとの評価が得られ、所期の目的を達成したものと考えています。

1] 津波警報が出たことを知り直ちに避難行動をとる。

2] 直ちにラジオやテレビなどで警報内容を確認する。

なお、本システムはアテンションコールという性格から「打上式津波警報伝達補助装置」と呼称することがよいとされています。

(2) 今後の対応

○ アンケートの意見や委員会でも、この「音」と「煙」の信号が出た場合に、これが津波警報発令の事実を伝達する信号であることをあらかじめ広く国民に知っておいてもらわないと効果がないとの意見が強く、各種の機会をとらえて、また積極的にこの信号の周知・普及に努める必要がある。

○ 海岸部に空白域を抱える地方自治体などの防災関係者にその有用性を理解していただき、過去の津波来襲地域を初めとして順次整備を進めていただくように働きかけることとする。

(なお、これらを周知し理解を得るためには、九月一日の「防災の日」などに各地で開催される防災訓練において、その一環としての打ち上げ実施が望ましい。)

○ 前記による普及・啓発を進め国民への定着化を図り、気象業務法施行規則への規定化をお願いすることとしたい。

 

おわりに

 

台風などと異なり津波は予測しないときに突然襲ってきます。津波対応は基本的には逃げるしかないのです。

最近は栽培・養殖漁業の増加、生活・レジャーの場としての沿岸部の整備促進、ウオーターフロントでの海洋レジャー活動の活発化など、前記の空白域にも人々が集まる機会が多くなる状況にあります。これらの地域・海域をカバーするこのシステムの整備が図られることを強く願っています。

 

「安全運航のいろは」作成

日本海難防止協会は、このたび、内航船、漁船、プレジャーボート等の比較的小型の船舶を対象とした海難防止資料(九六ぺージ)を作成しました。

これらの船舶運航の基本的事項について、次の例のような「いろは四八項」に組み立て、イラスト入りの分かりやすい説明を加えているものです。

は 派手より基本 野球に学べ

に 憎まれ船 自動操舵まかせ

ふ 不振な行動 イエローカード

こ 高速化 危険の方も急接近し

し GPSに道なし 暗岩に注意

○問い合わせ先

日本海難防止協会企画部

TEL 03-3502-2233

 

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