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車両は、自動車(速度40km/h)、LRVの最高速度を50、55、60km/h、及び在来車とした場合のシミュレーション結果を図-5.2.1に示す。なお、各車両は、表-5.1.2及び表-5.2.1に示した対応する性能で走行するものとした。

図-5.2.1のシミュレーション結果を数値的に比較したものを表-5.2.2に示す。表には、6駅間の走行時秒、及び6駅間の表定速度を示す。勿論、LRVは最高速度60km/hの場合が表定速度も高く推奨され、本シミュレーションでもLRVの標準的な速度としているが現行の道路交通法では50km/h程度が妥当とも考えられ、最高速度を50km/hとした場合でも、シミュレーション在来車に比し表定速度が2.4km/h高く、それなりの効果が期待される。

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図-5.2.1 各車両の平常時シミュレーション例

 

表-5.2.2 各車両の最高速度、減速度、到達時分、表定速度の関係表

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5.2.3 LRV高速化による速達性向上と効率的な車両運用

LRVの高速化、高加減速化によって、速達性が向上し、利用者にとっても便利なものとなるばかりでなく、事業者にとってもこのLRVの高性能化を活かす車両運用があってもしかるべきである。

路面電車は途中停留所での追い越しが不可能なので、終端停留所を改良し、LRVと在来車の運用を入換えることによりLRVの効率的な車両運用が実現できる。LRVの効率的な車両運用例を図-5.2.2に示す。この運用によって相対的に表定速度も向上し、路面電車の活性化が図れるものと考える。

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図-5.2.2 LRVの高性能化を活かした効率的な車両運用例

 

 

 

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