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しかし、キャンプに参加して、病気をしっかり受容し、前向きに考えている人達と出会い、とても勇気がわきました。

自分自身まだ病気を完全に受容できているとは思いませんが、これからも100%受容できるよう努力していきたいと思います。

そしてキャンプも、自分と同じような境遇にある人がいるとしたら、それを克服できるきっかけを見つけられる、力強いキャンプとなるよう、盛り上げていきたいと思います。

 

患者交流が近道

[ヤング]

26歳・20歳で発症6年目

井口はる菜(いぐちはるな)

 

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富山のサマーキャンプの特によいところは、小児と呼ばれる時期を過ぎた20歳前後に発症した人でも、30代半ばの人でも、県の内外を問わず気軽に参加できることです。

思春期以降、社会的自立が必要な時期に、同世代でかつ同じ糖尿病の友人の存在は、不安定な心の支えとなってくれます。

また、患者の家族・友人が一緒に参加できることも重要です。本を読んだり医師の話を聞くよりも、キャンプに参加している患者の姿に接することが、家族や友人の糖尿病に対する理解を深める近道となるからです。

今後、ヤングの手で小児をサポートし、小児やそのご家族とヤングとの間にも、交流が生まれるキャンプになることを期待します。

 

こんなに自分が変わったのは初めてです

[ヤング]

31歳・10歳で発症22年目

松井三代子(まついみよこ)

 

今まで「1型糖尿病とともに生きています」なんて、偉そうなことを思っていましたが、間違いでした。実際のところ、病名だって注射のことだって必死に隠そう隠そうとしてきました。同じ1型糖尿病患者に出会うまでは・・・・・・。でも今は少なくともキャンプへ行く前とは変わりました。

「糖尿病なんだからお菓子はダメ」と厳しく言われ続け、知らない間に3食の食事さえ、食べてはいけない気になっていました。キャンプ時のお菓子、ジュース、ビールは私にとっては変な光景でした。

でも考え方が変わり、以来、きちんと3食とっても血糖が落ち着いてます。ストレスの問題だったのでしょうか?22年目にもなるというのに恥ずかしいです。

同病名の人たちと出会うのは、励まし合うだけではなく、自分自身にもよいことだと思いました。また、ぜひ参加したいし、糖尿病の友達も誘ってあげたいです。

 

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イワナつかみ

 

 

 

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