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2. 講師報告

 

ファンダーバーク 吉原さんありがとうございました。それから竹中先生もありがとうございます。国際研究奨学財団からのご招待に対し、また日本に初めて伺いまして非常に光栄に思っております。日本の皆さまのご成功に対しましては、敬意を表しております。日本人は勤勉な精神をもっていらっしゃる、そして規律をもたれ、強い家族の絆をもたれ、高い貯蓄率を保持しておられます。残念なことにほとんどのアメリカ人はアメリカの外の世界、日本を含めて世界でどういったことが進んでいるのか認識していません。ですから日本語も私は話せませんし、ほとんどのアメリカ人も世界各地でどういうことが起こっているのか認識していないということに関して、申し訳なく思っております。

小さな政府、レーガノミックス、保守主義、共和党、これらのことが何を意味しているのか、アメリカ人にどういう意味をもつのか私自身の経験にそくしてお話ししてみたいと思います。皆さんがアメリカに関して得る情報は恐らくニューヨークタイムズ、ワシントンポスト、タイム誌、ニューズウイーク誌、USニュース・アンド・ワールド・レポートといったところから得ていらっしゃると思います。今日の話もそれに関連するものです。私どもの立場から言えば、このような報道機関、新聞、メディアというのはアメリカにおける1つの偏った見解しか代表していません。はっきり言うと、プレスはアメリカのリベラル派あるいは政治で言えば左派、そしてアメリカの民主党の声を代表しているわけです。ですからなんでも伝えられる中身というのは、そういった立場に有利な報道ぶりになる。私どもの立場にとっては、不利な報道になるわけです。ですから、毎日のようにみなさんもアメリカにいる私たちと同じように、共和党はきたないとか、保守主義、レーガン革命に対する批判めいた報道に接するわけです。

しかし、1994年に、過去40年間で初めて共和党が議会の上、下両院の過半数を支配し、また50州の州知事の過半数も占めました。この共和党、保守の支配がレーガン革命から今まで続いているのです。「96年の議会選挙はあまりよくなかった。98年もあまりよくなかった。クリントンが大勝を収めた、民主党が議会を押さえた」という人もいますが、今も相変わらず共和党は50州のうち32州の州知事を占めているわけです。そして1州を除いてトップテンの州はいずれも共和党知事が治めています。

 

 

 

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