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学校ボランティア

 

地域に開かれた学校づくりをめざして

東京都立南高等学校 家庭科教諭 田村祥子

 

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高齢者疑似体験(東京ガスショールーム)。

 

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特養で介護体験(ベッドメイキング)。

 

 

本校は、開校当時は全日制普通科の高校でしたが、平成六年度より、保健体育、国際文化、生活・科学のコースを持つコース制の学校として、新たなスタートを切りました。

その中で、特に生活・科学コースは、数学・理科・家庭科が中心となり、科学・環境・福祉を三本柱に、コース別学習やコース別講演会などの教育活動をすすめてきました。併せて、家庭科の選択科目「家庭看護・福祉」の授業の中で、学校から徒歩一〇分程度のところにある特別養護老人ホームや老人保健施設などの社会福祉施設や医療施設、盲・ろう・養護の他校種の学校など近隣のさまざまな施設と交流を続けています。また、その他科目として「手話実習」「点字実習」の選択科目を開講し、市民講師と家庭科教諭とのティームティーチングにより、視・聴覚障害者の方とのコミュニケーションのあり方について、実技と理論を学ぶ機会をつくっています。

さらに、授業における活動を発展させて学ぶ場として、課外部の福祉部があり、部活動講師より手話、点字をご指導いただき、点訳本の製作や手話コーラスなどを学んでいます。

このような活動がきっかけになり、前述のさまざまな施設の方々に対して、体育祭などの学校行事に施設のお年寄りをご招待したり、施設の夏・秋祭りなどのボランティアに生徒が積極的に参加したりする一方で、施設の方も校庭を利用してお花見をされたり、地域の方が福祉にかかわるさまざまな講演会に多数参加されたり、保育園の子供たちが園の散歩の途中に立ち寄ったりと、地域に開かれた学校となってきています。

 

 

 

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