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事故から十二年。悲しみや苦しみを乗り越えるたびに、智子さんは少しずつ強くなっていった。その原動力ともなったのは、家族や智子さんを支える多くの仲間。そして、何よりも、未熟児ながらも懸命に智子さんの乳を吸った幸四郎君の存在に違いない。まさに、母は強し! である。

「今だから言えるけど、人生は波乱万丈があったほうがおもしろい。もちろん、辛いこともあったけど、そのたびに自分自身も成長できましたし、がんばればご褒美ももらえましたからね。これから何が起こるんだろうと思うと楽しみ半分、不安半分ですが、これまでも何とかやってきたんだから大丈夫だと思えるんです」

今や、生きがいともなった車イスダンスで、二〇〇一年のソルトレイクシティパラリンピックの出場をめざすという智子さんは、これからも、幸四郎君と共にたくさんの夢に向かって走り続けていくに違いない。

 

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智子さんにとっては幸四郎君の存在が何よりの活力源だ。

 

 

 

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