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「離婚が決まった時、兄は、"俺が父親代わりになってやる"と言ってくれました。また、新築した家は私が買い取ってローンを払っていくことにしたんですが、両親は自分たちの家を人に貸して、一緒に生活をはじめてもくれました。自分が親になって初めてわかったんですが、突然、車イスになってしまった娘を受け入れる両親も、すごく苦しんだろうし、切なかっただろうなと。でも、それをおくびにも出さず、苦しいときも楽しいときも、いつも一緒に泣き、笑い、励ましてくれた家族には、本当に感謝しても感謝しきれません」

また、趣味の車イスダンスも再開し、昨年二月には、車イスダンスのワールドカップに初出場。新人戦で見事、準優勝。続く、三月の長野パラリンピックの開会式でもその腕前を披露し、今年の全日本選手権ではモダンの部で三位入賞。

「新人戦で二位を取れたことはこれから生きていく上での大きな自信となったし、障害者にとって、自分をアピールできる場は、すごく大切なんだなとも感じました。とかく同情されがちだけど、アピールすることで(障害者を)理解してもらえることもあるし、コーちゃんにも外で活動している母親の姿を見せてあげたいから、これからもダンスは続けていきたいですね」

 

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未熟児で生まれた幸四郎君も今ではこんなに大きくなってやんちゃぶりを発揮 !

 

 

 

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