間題児と呼ばれる子たちを預かるのは、一人の里親としては負担が大きすぎます。しかし青森県には更正保護施設がないので仕方がありません。青森県の子供たちのためにも、更正保護施設を要望致します。
それから後、ある子供が少年院送りになり、私が身元引受人として迎えに行ったことが4回ほどありました。そんな子供にいまだに振り回されています。
浅虫の少年院からの帰り道、白鳥がいっぱい来ていました。子供に向かって「この白鳥のようにきれいな体になって帰ってきたんだから、また汚れたりしたらだめだよ」と言うと「もうやらないよ」とにっこり笑って答えます。そしてこの子のためにせっかく苦労して捜してきた仕事は、彼がまた万引きをしたために辞めさせられる。この繰り返しが何年続いたでしょうか。
ある時などは、悪い子供たちに動けなくなるまで叩かれ、お金まで全部取られてしまい、明日の生活にさえ困っているといいます。このようにいまだに更正できない子供たちが、毎日のように私のところに来ます。