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最近は地方分権や行政改革、都市計画、介護保険など、今まで注文がなかったメニューの出前も増えてきています。

 

《ひらめきときめきコンクール》

 

平成10年度からまちづくりへの参加意識を高めることを目的に、小学生から高校生を対象に「ひらめきときめきコンクール」を開催しています。

子供の頃から自分たちも地域の住民の一人であることを認識し「まちづくり」について真剣に考えることは必要なことであり、子供のアイディアが地域で取り上げられたり、まちづくりに参加してみようというきっかけになる事も期待しました。自分たちの周りがどうなっているのか再発見する『ときめき部門』と自分たちの周りがこうなったらいいなという夢を描く『ひらめき部門』の2部門に個人やグループで作成した絵地図、模型、紙芝居、絵日記など161点の応募がありました。審査員は地域でまちづくりに取組むグループを中心に選出しました。また、作品の審査は一般の方にも参加していただこうということで、公開審査方式をとり、まちづくりの輪を広げることを考えました。本年度はファミリーの部を追加し、まちづくりの底辺を広げようと計画しています。

住民主体のまちづくりを進めるには、先ず行政の持つ情報を積極的に提供していくこと、住民と行政が情報を共有することが重要です。そのため、住民主体のまちづくりの推進を目的とする「まちづくりシンポジウム」や住民とひざを交えて町長と懇談する「まちづくり懇談会」、町の予算や主要事業を説明する「まちづくり研修会」等を開催し、積極的に情報提供をしながら住民主体のまちづくりの基盤づくりに努めてきました。

 

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西島まちづくり委員会 道づくりのワークショップの様子

 

地域参加のまちづくり条例の施行

 

平成10年度に、住民主体のまちづくりが実践できる制度として「大井川町地域参加のまちづくり条例」を制定し、住民と行政が協働して住み良い地域づくり、まちづくりへの取り組みを進めています。

条例案は、職員のプロジェクトチームに専門家のアドバイスや指導を受けまとめたものですが、原案の段階で議会代表者6名と事務局とで研究会を開催したり、まちづくり委員会や自治会、町内会を対象とした説明会を数回開催し、課題や意見を聴取し整理する中でまとめたものです。平成11年3月定例議会に提出したところ全議員の賛成により可決され、平成11年4月1日からの施行となりました。

 

《まちづくり条例の目的と組織》

 

この条例は、町民の参加と創意、責任により個性的で調和の取れた「まち」を形成し維持して行くことを目的としています。

その目的を達成するためのまちづくりの組織は、1]町内会または自治会を単位として組織する「住区まちづくり委員会」、2]広域的に連携を図るために小学校区を単位に委員会の代表者で組織する「地区まちづくり協議会」、3]地区まちづくり協議会が必要と認めた時に設置する「まちづくり評議会」となっていますが、活動の中心は住区まちづくり委員会で自主的な運営を基本としています。また、活動目標は、町民憲章の実現に資することとし、町民の自由な発想でまちづくりに取り組めるようになっています。

 

《まちづくり委員会への支援》

 

まちづくり委員会への支援制度には財政的支援と人的支援があります。

 

●財政的支援

 

・まちづくり委員会の運営費として「運営資金」が、平成11年度は1委員会当たり20万円が予算化されています。

・まちづくり委員会が実施するまちづくり事業に対し助成する「事業資金」は、従来の補助金のようにメニュー化されたものでなく、「地域住民の合意形成」がなされたものであれば使途は制限しないこととなっています。

 

 

 

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