職員も学ぶ場として
企画立案段階から事務局(市・各部推薦職員14人で構成)を立ち上げ、委員会の運営についても多くの職員が関わりを持つこととなりました。
委員会の進捗状況に応じて、事務局員会議を開催し、各部会の進行状況、問題点や課題について随時協議を進めました。
初めての試みということで、当初は市民委員との関わり方や会議の進め方など不安な点も多かったのですが、委員会を開始し、委員とのつながりができていくにつれて、市民対行政という垣根を越えた、互いに顔が見える関係ができ、結果的に市民の直接の声を聴く機会というだけではなく、職員の研修の場ともなったと考えられます。
公募状況と委員構成
公募についても団体等に割り当てせず、無報酬ボランティアの個人応募で進めたため、定員の確保ができるのか憂慮しましたが、定員を大きく上回る188人の応募があり、市民のまちづくりに対する参加意識、関心の高さが示されることとなりました。
応募された市民の意向に応えるために応募者全員での実施も検討しましたが、結果的には運営上の問題から20歳代から70歳代の男女各50人で構成し、委員会を発足することとなりました。
まちづくり百人委員会の構成と運営
まちづくり百人委員会では委員が居住している小学校区毎に校区の話題を中心に議論する「校区部会」と委員が希望するテーマについて議論する「テーマ部会」(都市・建設環境・防災 保健・医療・福祉 生涯学習・文化振興 教育 産業・経済地域づくり)の二部編成で実施しました。
運営は委員の自主運営とし、日程の設定、会議の進め方、提言のとりまとめなど、全て市民主体で進め、市事務局は必要な情報の提供や、市政に関する委員からの質疑等について事前に対応するなど、各部会のリーダーを補佐し、委員会の議論が円滑に行われるような環境づくりに努めました。
活動の経過
平成10年8月から平成11年1月の6ヵ月に渡って、延べ50回を越える会議が開催されました。
会議開催日については、委員が相互に協議された結果、多くの委員が会議に参加できるよう、昼間仕事をしておられる委員に配慮され、すべて夜間開催となりました。
会場は地域の公民館を利用するグループもあり、日曜日に市内を見て歩く機会が設けられるなど活発な活動が行われました。
また、各部会の会議のなかでも、いろいろな世代の市民がそれぞれの立場から一つのテーマについて議論を進めていくなかで、価値観の違いや互いの意見を認め合う場面もみられ、市民相互でまちづくりに関する認識が高まっていくことが感じられました。