日本財団 図書館


14.5.2 上述のとおり、これは一般に、当事者が水準点決定作業の結果に合意しない場合にのみ着手され、現実に競争が行われる見込みがある(上述の【14.3.4】を参照のこと)。市場テストは、事業者が下請業者の交代を要求されるかもしれず、水準点の決定に比べて事業者にとってより破壊的となる公算が大きい(それに、それゆえ当局にとってもそうなる可能性がある)。市場テストの手続は、以下のとおりである。

・ 水準点決定作業の選択肢が合意されないと、その後の指定された数日間に、事業者は当該プロジェクト資料を再入札にかけ、下請業者の潜在的交代要員を求めて競争を実施する(現行の下請業者もまた、入札を認められる)。

・ 競争の結果、事業者がよりよい価値を得られることが判明した場合、一括請求は(【14.4.4】で詳述されたとおり)減額されなくてはならず、したがって事業者はその費用を最小化するために、後任の下請業者を任命することにより価格の減少を獲得する。

・ 競争の結果、事業者の現行の下請業者の方が可能性のある交代より安価で良好なVFMがあることが判明した場合、下請業者は合意された共同負担の原則を反映するよう、値上げしたうえで続投すべきである。

 

14.5.3 膨大な量の情報が事業者によって集められ、市場テストを有効にするために入札で利用可能であるようにする必要がある。たとえば、市場テストされるサービスの提供にもっぱら、もしくは主として従事するサービス提供者の諸条件、業務の名称、年齢、サービスの期間および雇用者の恩典に関連する情報が提供されなくてはならない。契約は、当局がこの情報の提供を受けられると定めるべきである(【25. 情報と守秘義務】および【29.6 事業者の記録】を参照のこと)。

 

14.5.4 契約はまた、個々のサービスの市場テストが事業者の責任であり、かかるテストはかかるテストの後にサービスを提供するために選定された者が当該サービスの提供を開始するように実行されるべきことも明記することにより、下請業者から下請業者への円滑な移行を確実化すべきである。

 

14.5.5 市場テスト・プログラムに関わる規定にふさわしい契約書草稿は、以下のとおりである。

 

14.5 市場テスト

 

(a) 市場テストの実施日の[6]ヶ月以上1前に、当事者は以下の目的で、かかる日に市場テストを行われるすべてのサービスにつき必要とされる頻度で会合を持つものとする。

 

1 この程度の期間があれば、水準点決定の作業は完了するだろう。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION