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2 中部圏の振興方向と大学整備

 

(1) 中部圏の振興方向

沖縄における近年の振興開発をめぐる環境変化を踏まえつつ、中部圏としての振興方向は、「沖縄県中部地方拠点都市地域基本計画(平成8年3月、中部広域市町村圏事務組合)」において次のように定められている。

すなわち、“今後、高次都市機能を積極的に受け入れ、本地域を若者等に魅力ある「職・住・遊・学」を具備した地方拠点都市を目指し、豊かでゆとりのある住民生活を支える教育、文化、生活関連施設及びその基盤となる交通、通信、情報等を一体的に整備する”と言うことである。

また、地域経済基盤強化計画(中部広域市町村圏事務組合)においては、「地域経済基盤強化は、まずひとづくりである」との方針から、「ゆがふう塾」事業、「地域リーダー養成講座」、研修会の開催、「ボランティア支援事業」とあわせて「学園都市」の建設を促進するものとしている。

 

(2) 中部圏の活性化のエンジンとしての高等教育機関

複雑化、多様化、高度化する地域の課題解決や新たな地域ニーズに対応できる人材は、高度な専門性と課題解決能力、事業化・起業化能力などを今後ますます要求されてくる。そのため、高等教育機関を核にした人材の育成・確保システムの構築を模索することは、今後の選択として、きわめて有効な取組の一つと言えよう。

そのようなより高度な人材育成・確保システムによって、前述した人材ニーズに対応できる人材が生み出され、そうした人材が地域活性化への取組を創造し、実践することになれば、大学などの高等教育機関は、地域活性化のエンジンの一つとしての機能を発揮できるようになる。

 

 

 

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