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ア 工事・事業場における新規施策

これまでは年間原油換算3000k1以上(電力1200万kWh以上)のエネルギーを使用している全国約3500工場に対して、エネルギー管理指定工場として一定の省エネルギー推進のための義務が課せられていたが、今回の改訂では、これを第1種エネルギー管理指定工場とし、新たに、原油換算1500k1以上(電力600万kWh以上)を消費する約9,000の工場・事業場に対して第2種エネルギー管理指定工場が制定された。すなわち、これまでは一般の製造工場のみが対象とされていたのに対し、第2種の指定では、エネルギー消費の大きい民生部門の建物にも以下のような義務が課せられることになった。

1]通産大臣が定める判断基準に沿って合理化を行う旨の努力義務

2]エネルギー管理員の選任義務

3]省エネルギー講習受講義務

4]エネルギー使用状況の記録義務

また同時に措置として、合理化の取組の実状が、判断基準に対して著しく不十分な場合、勧告を受けることになる。

すなわち、地方自治体等にあっても、大規模な庁舎や、公立病院等についてはこれまで対象外であったが、上述の義務と措置を受けることになる。

 

イ 家電・OA機器等に関わる措置の改正

従来は、エアコン、照明器具(蛍光灯)、テレビ、複写機、電子計算機、磁気ディスク装置、VTR等が対象とされており、省エネルギー基準の設定は、設定した区分内において、平均的なエネルギー消費効率を上回る水準に省エネルギー目標を設定し、省エネルギー基準の担保措置としても勧告にとどまっていた。

今回の改正では、民生部門では上述の品目に電気冷蔵庫が追加され、省エネルギー基準の設定も、設定した区分内において、現在商品化されている製品(特殊品等は除外)のうち、エネルギー消費効率がもっとも優れている機器の性能以上の水準を目標値とする、いわゆる「トップランナー方式」と呼ばれる世界でも類を見ない厳しい省エネルギー基準が設けられた。加えて、省エネルギーの担保措置として、従来の勧告に加えて、勧告に従わなかったときには公表、命令、罰則(罰金)が課せられると言う厳しい内容になった。

省エネルギー目標値は対象品目によって異なるが、家庭用エアコンなどでは従来のエネルギー消費効率を63%も改善することが求められている。

 

ウ 住宅・建築物の省エネルギー基準

住宅においては、1992年に改正・強化されたこれまでの省エネルギー基準を見直し、より高いレベルでの省エネルギー基準(次世代基準)が策定された。これによる家庭における冷暖房用エネルギー消費は従来基準より約20%の低減が見込まれている。

事務所ビル等の建築物では、1993年に改正・強化された旧基準を見直し、より高いレベルでの新たな省エネルギー基準(強化基準)が策定された。新たな基準による省エネルギー効果は旧基準に比べて約10%のエネルギー消費の低減が見込まれる。

 

 

 

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