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船舶用キセノンサーチライト用電子安定器の調査研究

 

株式会社湘南工作所

 

1. 調査研究の目的

 

現在、船舶用サーチライトに使用されているキセノンランプ用安定器は、変圧器・過飽和リアクトルなど銅-鉄形とよばれる巻線形安定器が主流であり、容積・質量共に大きく、その設置・取付けに際しては取付場所・重量配分・工数 他 ヤードの担当者を大いに悩ます部分であることは否定できない。

そこで最近陸上品等で多く見られるスイッチング回路を使用した小形・軽量で耐環境性に優れた「船舶用キセノンサーチライト用電子安定器」を研究開発するものである。

また現状の巻線形キセノンランプ用安定器は入力電源条件および出力電力仕様により各々多彩な仕様機種を取り揃え置かなければ、ユーザ要求に対応できない場合がある。また回路構成も一体形構成に近く、突発的な事故によるトラブルが発生した場合には、ユーザによる点検やトラブル箇所の発見および部品の交換・復旧工事は容易ではない。

これらを容易にするために、電子・モジュール化を図り回路構成をブロック別に分け、多仕様機種の共通ユニットを開発し、そのユニットを組み合わせることで入力電源条件・出力電力仕様を構築でき、またブロック別にすることにより「自己診断機能」などを内蔵させることでユーザが容易に保守・点検および故障箇所の発見・交換ができるようにする。

これらにより、小形・軽量化による生産ラインおよび機種管理の大幅な合理化が図れ、ユーザにおいては艤装工事の諸工数・経費の低減をすることができるものと考える。

 

2. 実施経過

 

2.1 実施項目

 

本調査研究は、船舶用キセノンランプ用電子安定器の回路構成・性能等を解析するため、モデル機を製作した。

またモデル機により耐振性能・耐環境性能等を解析検討するために、下記のとおり実施した。

1]回路構成および使用部品などの解析・検討。

2]モデル機の製作。

3]性能試験および耐振試験・耐環境試験の実施・解析・検討。

4]取りまとめおよび報告書の作成。

 

 

 

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