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第2部 保健・医療・福祉関係職員に対する研修及び地域住民に対する健康問題に関する啓発活動

 

研修の概要

 

地域社会振興財団は、「へき地住民の健康増進に関する研究等」の一環として、第一部:へき地医療の実態調査と好発疾患の発生機序に関する研究と対をなすものとして、第二部:保健・医療・福祉関係職員に対する研修及び地域住民に対する健康問題に関する啓発活動を行なっている。

ここに示す報告書は、平成11年度における「保健・医療・福祉関係職員に対する研修及び地域住民に対する健康問題に関する啓発活動」である。平成10年度から、これまでの研修および啓発活動をさらに活動的で有意義なものとするために、改良を行なった。平成11年度はその延長線上において改良を進めながら、研修会の内容に新しいものを加えた。また、改良を進める上に、新たに設けた研修委員会幹事会は、柔軟で即時処理能力を発揮する事が出来たと考えている。

平成11年度新たに加えたものは、EBM研修会「日々の診療に磨きをかけるEBM&行動科学」である。この研修会では「患者から情報を引き出す、患者の問題を明らかにする、情報を患者に使う、患者の問題を解決する」などについて小グループ学習方式と講義を活用した。昨年より開始した、健康教育・ヘルスプロモーション研修会とともに、新たな方向性を示す研修会であったと評価された。また、健康教育・ヘルスプロモーション研修会は昨年同様ヘルスプロモーション・ピアカウンセリング・プリシードプロシードに焦点を当てて活発な研修会がとりおこなわれ、さらに現地研修会においてもピアカウンセリングの実践講座が執り行なわれた。救急医療についての研修会も数多くの参加者を得て行われ、実践的な事について現地研修会を開催した。

保健・医療・福祉一体型の包括医療への理解を深めるために、介護保健を住民のものに、医療事務に必要な基礎知識、看護研究計画書の作製から活用まで、医療薬学の問題、細菌検査、栄養士の役割、地域保健活動の評価と情報活用、これからの地域医療のシステムづくり、介護保健導入とチーム医療、介護保健と健康づくりの調和を目指した総合保健・福祉計画、在宅リハビリの役割、介護支援専門員に求められるもの、等などについての研修活動を行なった。

健康学習への関心の高まりに関連した研修として、元気づくり・夢づくり・町づくりを目指した健康学習、これからの医療と我々の健康、健康増進(運動/禁煙/健診)、等などを開催し、多くの成果を得る事が出来た。

これら多くの研修会を通じて、保健・医療・福祉関係職員に対する研修及び地域住民に対する健康問題に関する啓発活動を行い、問題点の抽出、その解決法等を得る事が出来、今後の活動の活力を得る事が出来たものと考えられた。平成11年度の成果を踏まえて、平成12年度以降も、更に内容のある研修会を計画し実行する予定である。

 

 

 

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