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.1 円錐の先端を供試体上面の中心付近にセットする

.2 毎秒1 cmの速さで鉛直に、貫入深さが15 cmに達するまで、円錐を供試体に貫入させる。(写真13参照)

.3 最大円錐貫入力を読みとり記録する。

貫入速度を可能な限り正確に調整するため、貫入の際には1から15まで秒を数えることが推奨される。また、貫入速度の変動を少なくするため、貫入の際には、腕を体に固定し試験者の体重を利して円錐貫入試験装置を押し下げることが推奨される。

円錐貫入試験装置に最大円錐貫入力を指示する機能が無い場合は、試験者は、円錐貫入力を連続的に監視し、最大値を読みとること。

 

4.5.3 試験容器内の篩下試料の除去(手順2.3)

円錐貫入試験終了後、以下の手順で、供試体を形成する篩下試料を篩下試料用のコンテナに戻し、装置を清掃する。

.1 供試体の入った試験容器を円筒部と底板に分解する。

.2 円筒部の供試体を試料抜き取り装置を用いて抜き取り(写真14参照)、コンテナに戻す。

.3 底板に残った篩下試料も、コンテナに戻す。

.4 円錐貫入試験装置の円錐並びにロッド及び試験容器の全てのパーツを清掃し、水を拭き取る。

試験容器から抜き取った篩下試料は、小さな塊に分けて他の篩下試料と混ぜた後、手順2において繰り返される試験に用いることができる。

 

5 判定(手順3)

一つの篩下試料について最大円錐貫入力を三回計測した後、三つの最大円錐貫入力の中の最小値を、代表円錐貫入力とする。

代表円錐貫入力が300 N、即ち30.6 kgf未満の場合、元の試料の剪断強度は航海中の荷崩れを防止するのに充分では無いと判定される。

元の試料の剪断強度の不足は、元の試料は船積みするには多くの水分を含み過ぎていることを意味する。別の言葉で言えば、元の試料の剪断強度の不足は、一定以上の割合の貨物の水分値が元の試料の水分値以上であれば、航海中に貨物のパイルの荷崩れが発生する恐れがあることを意味する。

 

写真1: 試料保管及び篩い分け用コンテナ

写真2: 呼び径19 mmの篩及びゴム手袋

写真3: 試験容器(三つに分解したところ)

写真4: 試験容器(組み立てたところ)及びストレートエッジ

写真5: 突固め用ランマー

写真6: 試料抜き取り装置

写真7: 円錐貫入試験装置

写真8: スコップ及び清掃用具

写真9: 篩い分け

写真10:  締め固め

写真11:  試験容器のカラーの取り外し

写真12:  篩下試料の切り取り

写真13:  円錐貫入試験

写真14:  試験容器からの試料の抜き取り

 

 

 

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